Archive for 10月 2011

新鮮な味わい

鳴門・ウチノ海に住んでいる建築主ご夫妻は釣りが大好きです。
奥さんが庭先で釣ったウルメ・ヒラゴ(いわし)を、きれいに料理し、秋の冷たい風に一夜干にしたり、煮込んだりして、送ってくださいました。ありがたくいただきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

以前、ご近所で釣りをしている方に話しかけたとき、「サユリを80匹釣るのが夢だ。」と言われました。建築主のご主人に聞くと「僕は今晩の夕食分4~5匹で結構です。」と応えられたことが心に残ります。(Vasanti)

生きる伝統

稲刈りが終わるとあちこちで、のぼりが立ち、秋祭りが行われます。徳島市国府町の印象的な秋の風景は、古い屋敷が並ぶ道を通るお遍路さんと、休耕田一面に咲くコスモス畑です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

国府芝原のむつみ祭に行ってきました。外国人や各地域からも人が集まり、様々な文化が紹介されます。今年私はインド・ヨーガにある深い考えの紹介をチャレンジしました。芝原伝統の雑炊は、売り切れ味わえなかったですが、韓国の友達が作る生イカのキムチや、フィリピンの友達が作る子供が大好きなココナツミルクともち米のお菓子ビコを買いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

祭りでは、阿波木偶(でこ)箱廻しの伝統文化が披露され、子供たちが興味津々と集まってきます。人形が入った木箱を天秤棒につり下げ、村を渡り歩いて人形芝居を演じる「箱廻し」、そして正月や収穫期に家々を回って繁栄や豊作を祈る門付け芸。途絶えかけていた徳島の伝統芸能に、阿波木偶箱廻しを復活する会の方々が光を当ててきました。

初代代表の辻本さんは、「門付けは、動作の一つ一つに生命や自然の畏敬の念を込めた非常に豊かな文化」と語っています。今、徳島空港に着くと、その人形や生き生きした活動を伝える大きな写真が出迎えてくれうれしくなります。(Vasanti)

 

阿波木偶箱廻しを復活する会

 

 

経年変化の美  川砂利

竣工して1年たつと、環境は落ち着き始める。石や木材、土など自然素材の魅力は、身体に馴染み、時間がたてばたつほど、素材そのものの味を出し、その場の時間が刻まれてくることだ。特にその地域から産出した素材を生かすと、周りの風景とつながり、広がりのある環境をもたらす。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オゥ・ポワヴルは、徳島・吉野川産の砂利をコンクリートに洗い出して、人が木陰の下で集える広場をつくった。吉野川流域の地層から流れてきたいろいろな色と大小混じった砂利は、雨に濡れると、この地域に馴染んだ独特の雰囲気を醸し出す。樹木はこの土地に根付こうと、頑張っているようだった。

夏が来るたびに木漏れ日が拡がり、四季の表情も生き生きさせてくれるだろう。

 

活かして究める 雨の建築道

「せせなげの家」で昔の排水施設を転用する事例が、「雨の建築道」日本建築学会編に掲載された。その本は、雨を活かして、暮らしの安心と楽しさをつくる様々な方法がイラストで説明され、興味がわいてくる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

頻発するゲリラ豪雨と渇水、雨の降り方がおかしくなっている今日、雨との付き合い方を究める一冊と本の帯には書かれている。「水問題は今世紀最大の難問と云われ、その解決への第一歩は、雨との付き合い方にかかっている。その手段を解説した本書の内容が万人の常識となって欲しい。」と、吉野川に頻繁に来られた大熊孝先生の師、高橋裕先生が推薦している。これまで徳島は水に恵まれてきたと言えるが、近年の異常気象と頻繁に起こる洪水や様々な災害、水質汚染等、地域を越えて誰もが水は身近な課題として考えなければならなくなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「せせなげの家」では、かつて徳島のこの地域でよく見られた排水を溜めて浸透させる「せせなげ」を修復し、雨池としてビオトープ化する。めだかが泳ぎ、菜園にも利用する。生活排水は石井式合併浄化槽で飲み水に近くなるほど浄化され、この池を満たし、用水に流れる。

雨水はもともと蒸留水であり、初期雨水を除くと、きれいな水になる。たて樋や溜めますに初期雨水仕分け装置を設置する。雨水タンクを地下に設置し、トイレに利用したり、非常時に備える。余剰水は水生植物を植えた排水路からこの池に流れ込む。建築主は農のあるこれからの暮らしを実践され、故郷を楽しんでいる。

 

環境建築バスツアー

UIA大会で、東京の環境建築、3つの作例を見るツアーに参加した。日本の大都市の最前線の意欲的な取り組みだと思い興味をもった。再開発された大東文化大学板橋キャンパスは特に感動した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自然換気、クールチューブ、地中熱利用など、27項目に及ぶ様々な環境技術が視覚的にもわかりやすく、しかも統合化された密度の濃い設計がなされていた。大学キャンパスの最も大切な場面、人と人が出会う場所が、太陽光発電パネルが張られたガラスから木漏れ日のような光と影をつくり、緑化したキャンパスとデッキ空間が絡み合うとても気持ちのよい空間をつくっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

わが国では環境要素技術だけが強調され、環境建築が環境技術のトッピング建物になりがちだが、技術が広い視野から総合化された上で、本来の人間関係を豊かにする建築空間がつくられていた。各階へと上がり降りすることが楽しくなる半外部の立体的交流空間であった。海外6カ国からの参加者と交えて、皆様からどのような感想や試みをもっておられるのか、もっと伺ってみたい気持ちになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

UIA2011東京大会

3年ごとに開かれる世界建築会議が東京で開催された。

「DESIGN 2050―Beyond Disasters, through Solidarity, towards Sustainability 災害を克服し、一丸となって、新しい未来へ」が、メインテーマであった。世界規模で諸問題が深刻化する中で、21世紀の建築や都市、環境のあり方を考える様々なシンポジウムや展覧会が行われた。東日本大震災で突きつけられた問題とそこに見えてくる課題は、文明のあり方や地域を考える普遍的テーマであると改めて考えさせられる。多くの海外建築家が参加し、様々な問題意識に新しい取り組みや挑戦の一端に触れることができた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブータン王国首相の、ジグメ・ティンレー氏による基調講演、「サスティナブルな幸福な社会のための建築」には、多大な共感が寄せられた。GNPではなくGNH、「国民総幸福量」を開発政策にするブータン国の試みは、これからのパラダイムになるべきだと多くの参加者が感じただろう。

社会をデザインするとは、こう生きたいという生活、人生をデザインしたいのだ。創造物によって、生活が条件付けられる。建築は経済性ではなく、人間を幸せにする重要な役割を担っている。氏の目線は、将来の世代から見る建築であり、総ての生きるもののためにあると一貫していた。現代は自然の生命の維持装置を破壊している。人類の絶滅を選ぶのか、貴重な機会から学ぶことであると結んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

UIA大会共催行事の2050 EARTH CATALOGUE 展で、精力的に行われたシンポジウムは、これからの社会、文化、建築のあり方を考える上で、とても貴重な内容が展開されていた。http://www.2050earthcatalogue.com/

総てのセッションは英語、日本語で全世界に向けて、ユーストリームで放映されている。Ustream http://www.ustream.tv/channel/uia2050ec

写真は、国際金融アナリストの末吉竹二郎氏が「20cのBrown EconomyからGreen Economyへ」をテーマに、金融と環境問題について語られている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

感動のもう一つは、東京にいる大学1年の息子と合流してUIA大会に参加し、家族とインド留学時代の友人や友人の知人達に会えたことだ。30年前に建築家B.V.ドーシ氏の事務所にスリランカから修行に来ていたMadhuraさんと偶然会った。主要なテーマセッションの一つ、「これからの環境建築を考える」のパネリストとして招待されていた。私たちは東京に着いたばかりだったので、機会を逃したが、講演を聴き作品を観た息子や友人たちは、とても素晴らしかったとの評。Madhuraさん夫婦と旧交を温めることができ、建築活動も、地域から世界の様々な地域へと身近に繋がっていることを実感する。

 

見学会のご案内

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

裏山の魅力を生かした店舗「Leaf Hair」と住宅。

この度、完成間近の店舗併用住宅の見学会を行います。(場所:徳島市丈六町)

*見学会日時
10月16日(日) PM1:00~PM5:00
10月17日(月) PM1:00~PM6:00

見学を希望される方は、下記までご連絡下さい。

新居建築研究所
TEL:088-642-7257
Email:こちら